英語では「immigrate」と「emigrate」のように、ほとんど似ていて区別が難しい単語が多く存在します。
「immigrate」と「emigrate」も「移住する」という意味であることをご存知の人は多いかもしれません。
しかし字面では同じ意味を表す単語同士も、区別が曖昧になっていては実際に用いる場面になったときに困ってしまいます。
この区別は、例えば一緒に用いられる前置詞など、使われる場面や内容によって学習され得るものでもあります。
immigrateはtoと、emigrateはfromと用いるのが普通ですから、これらから本来の意味を推測することもできるのですね。
しかしそれでは本質的な理解とは少しずれてしまいますし、他にも多くある似通った単語同士を区別して理解していく上で体系的な知識とは言えないでしょう。
ですから、今回は「接頭辞」を紹介したいと思います。
その知識があれば、
immigrateはim-、つまり「中へ」という意味を持つ接頭辞、emigrateはe-、すなわち「外へ」という意味を持つ接頭辞を持つということから、
immigrateは「(他国から)移住する」、emigrateは「(他国へ)移住する」という意味になることが判別できます。
ギリシア語やラテン語から入ってきた言葉も多い英語において、接頭辞は大きな役割を持っています。
その主要なものを知っておくだけでも、英語の理解に非常に役に立つはずです。
それでは見ていきましょう。
「ab-」
「離れた」という意味がある接頭辞です。
abduct
ab-+duct(導く)→「誘拐する」(動)
abnormal
ab-+norm(規格)+al(性質)→「異常な」(形)
absent
ab-+sent(存在する)→「不在の」(動)
「co-、com-、con-」
「共に」という意味がある接頭辞です。
collaboration
co-+lab(働く)+-ate(する)+-ion(こと)→「協力」(名)
commit
com-+mit(送る)→”気持ちを送り合う”→「約束する、罪を犯す」等(動)
conclude
con-+clude(閉じる)
「結論を下す、締めくくる」(動)
「de-」
「下へ、離れる」という意味がある接頭辞です。
decide
de-+cid(切る)→「決断する」(動)
decrease
de-+crease(増える、成長する)→「減る」(動)
detail
de-+tail(切る)→”細かく切り離されたもの”→「詳細」(名)
「di-、dis-」
「否定」の意味がある接頭辞です。
dishonor
dis-+honor(名誉)→「不名誉、恥、無礼」(名)
dislike
dis-+like(好き)→「嫌う」(動)
「not like」よりも「嫌い」のニュアンスが強いです。
divide
di-+vid(分ける)→「分割する」(動)
「e-、ex-、ef-」
「外へ」という意味の接頭辞です。
edict
e-+dict(話す)→「政令、法令」(名)
effect
ef-+fect(つくる)→「結果、効果」(名)
exceed
ex-+ceed(進む)→「超える」(動)
「im-、in-、en-、em-」
「中へ」という意味の接頭辞です。
import
im-+port(運ぶ)→「輸入する」(動)
include
in+clude(閉じる)→「含める」(動)
inform
in-+form(形)→”心の中に形づくる”→「知らせる」(動)
「mal-」
「悪い」という意味の接頭辞です。
malaria
mal-+aria(空気)→「マラリア」(名)
malfunction
mal-+fact(つくる)+-tion(こと)→「故障」(名)
「multi-」
「多くの」という意味の接頭辞です。
multiply
multi-+ply(折る)→「掛け算する、増殖する」(動)
「non-、ne-」
「否定」を表す接頭辞です。
necessary
ne-+cess(進む)+-ary(もの)→「欠かせない、必要な」(形)
nonsense
non-+sense(意味)→「無意味な」(形)
「pre-、pro-、pur-」
「前に」という意味の接頭辞です。
precede
pre-+cede(進む)→「先行する、優先する」(動)
process
pro-+cess(進む)→「手順」(名)
purpose
pur-+pose(置く)→”達成するために目の前に置くもの”→「目的」(名)
「re-」
「後ろに」、「再び」、「反対に」という意味の接頭語です。
recede
re-+cede(進む)→「後退する」(動)
reborn
re-+born(生まれる)→「生き返った、生まれ変わった」(形)、「再生する」(動)
resist
re-+sist(立つ)→「抵抗する」(動)
いかがでしたでしょうか。
接頭辞をマスターして、英語のより良い理解、語彙力の向上を目指しましょう!
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