同じスポーツなのになぜサッカーとフットボールは国によって違う呼び方なの?

 ロシアで行われている、2018年サッカー・ワールドカップ(W杯)。6月19日の日本対コロンビア戦では、瞬間最高視聴率が55.4%だったといいます。無料の動画共有サイトの普及で、オンタイムにテレビを見なくなった昨今の日本で、この視聴率は考えられない数字ですね!日本国民の半分以上が、決勝ゴールに湧いたというわけです。
 さて、日本ではサッカー(soccer)という名前で定着しているこのスポーツ。国によって呼び方やスポーツ自体が違うのをご存知でしょうか?ここでは、国によってどう違うのかを解説したいと思います。

イギリス

イギリスでは、サッカーをフットボール(football)と呼びます。イギリスに限らず、フランスやスペインなどヨーロッパのほとんどの国で、フットボールという名称をもとに自国の訳語が作られています。ですから、イギリスでは、‘ Football is everything to me! ’(サッカーは、ぼくにとってすべてだ!)のように言いましょう。


オーストラリア

オーストラリアでは、soccerとfootballは別のスポーツです。soccerよりもfootballの方が圧倒的に人気で、メルボルンをはじめシドニー・ブリスベン・アデレードなどにもプロのチームがあります。
オーストラリアのfootballは、アーモンド型のボール、短長4本のポールをゴールに使用します。また、15メートルまでボールを抱えて走ることができるなど、ルールも独特です。


アメリカ

アメリカでは、soccerと呼びます。フットボールだとアメリカン・フットボール(American football)を指すので、別のスポーツになります。soccerは元々イギリスで生まれた言葉で、Association Footballのassociation「協会」の略がassoc.→soc. 。これに、「人」を表すerをつけてsoccerという造語ができて、アメリカやカナダなどで使われるようになりました。日本は、米語のほうを輸入したわけですね。


では、なぜアメフトも「フットボール」と言うのでしょうか?

元々サッカーやラグビーなどはイギリスで同じスポーツでだったのですが、明確なルールもなく様々な学校が独自のルールでプレーしていました。そこで明確なルールを作るり、出来上がったのがAssociation Footballのサッカーだったのです。サッカーの手を使えないというルールなどに反発してRugby Schoolという学校を先頭に少数の学校で同時期に作られたのがRugby footballとなりました。このラグビーが北米やオーストラリアに広まり最終的にルールなども変わってフットボール(football)と呼ばれるようになったのです。そして後から入ってきたサッカーは別名で呼ばれるようになりました。


いかがですか?国が違えば呼び方もスポーツも変わることを知っていれば、海外でも誤解のないコミュニケーションがとれますよね?


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